Royals Note 10/30/2013

Photo: Kansas City Royals


2013 Rawlings Gold Glove Award
RoyalsからはAlex Gordon, Eric Hosmer, Salvador Perezが受賞。
Lorenzo CainとAlcides Escobarは惜しくも選外となったが、3名受賞はチーム史上初の快挙。

Alex Gordonは3年連続受賞。シーズンのアウトフィールドアシスト17はD-BacksのGerardo Parraと並んでMLBトップ。過去3年間で積み上げたアウトフィールドアシストは実に54にも達し、2位のJeff Francoeurに14の差をつけてトップに立っている。2013シーズンも広大なレンジをカバーすると言うわけではないが、ミスの少ない堅実なプレーを見せた。ストロングポイントは先にも述べたとおり、スローイング。ずば抜けたアームの強さを誇るわけではないが、3B時代に培ったクイックスローは芸術的だ。Royalsの選手として3年連続の受賞はFrank White(2B 1977-1982)以来となり、OFではAmos Otis(1971,73,74)に並んでチーム史上最多。

Eric Hosmerはチーム史上初となる1Bのゴールドグラバーに。FangraphsによるとHosmerが記録した52Scp(難しい送球の処理)はALのリーダーとなる。3シーズントータール140ScpはGordon同様、MLBトップ。元々守備の評価も高かったHosmerだが、ポジショニングを改善した事がこの受賞を後押ししたと言えるだろう。ターゲットマンとしてはサイズ、技術共に申し分なし。時折見せるリレープレーでのアームの強さも隠れた長所。

Salvador PerezがRoyalsのキャッチャーではBob Boone(1989)以来の受賞。pop-time 1.8secを誇るスローイングで、800イニング以上守備についたALのキャッチャーで最高の35CS%を記録。シーズンのパスボールも3度だけとブロッキングも申し分なし。Baseball Info SolutionsによるとBlocks/9 IPはYadier Molina(4.4)越えの5.4をマークしている。ゾーン低めのボールに対してミットが下がる悪癖を持っていたが見事に改善。これについてはShieldsの影響も大きかった。Perezのフレーミングに対して、シーズン当初にベンチ内で身振り手振りを交え、かなり厳しく要求していたのは大きく印象に残っている。2013シーズンはオールスターにゴールドグラブ。今やPerezはリーグ屈指のキャッチャーと言えるだろう。

この前日に発表されたThe Fielding Bible Awardsでは、LF部門でAlex Gordonが2年連続の受賞。
ポイントではPiratesのStarling Marteと同数(112p)となったが、1位票の数で勝った。
PLUS/MINUSでみるレンジはShallow+2, Medium+4, Deep+2と全ての深さで安定して平均を上回っており、323のアウトを生み出した。持ち味であるスローイングでは142回の捕殺機会で48Extra Bases(pct .338/13Kills/6OF Arm)を阻止。好プレートとミスプレー&エラーの比率を示すGFP/DM(rGFP)は+5(48/25)と計測が始まった2003年以降のLFでは3番目の数字という高水準。ちなみにLFのシーズンrGFP記録も2012年に+7をマークしたAlex Gordonが保持している。今シーズンは記録されたエラーもわずか1と安定感も抜群だった。16DRSはStarling Marteの20DRSに及ばず2位となったが、素晴らしい貢献度である事には違いない。

Gold Glove Awardの発表に際して、DRSやUZRが優れない選手の受賞が物議を醸すのは最早この時期の風物詩になっているが、個人的にこれには少々辟易としている。言うまでもなく、DRSやUZRは主観を排して、守備でどれだけの得点を防いだかに焦点を当てているのだが、それはGold Glove Awardのポリシーとは別物という事を忘れてはいけない(もっとも、The Fielding Bible AwardsにしてもDRSの最も高い選手が受賞するわけではないので、Gold Glove Award同様、どこかしらに選者の主観は入るのだが)。

主観が入る技術的な巧拙と、ゲームにおける貢献度

Gold Glove Awardは今年から独自のスタッツで評価+以前までの投票スタイルを合わせたものに変わったようだが、依然として主観の強い賞であることは間違いない。しかし、この賞の性質として前者にフォーカスを当てているものだと考えれば、DRSやUZRを持ち出すのは少々お門違いではないだろうか。TigersのJose Iglesiasは非常に素晴らしい技術をもったSSだが、彼のDRSは0でアベレージレベル(3.4UZR, 8.3UZR/150 DRSとUZR、2つのスタッツで乖離しているのも話をややこしくする)しかない。ではIglesiasがGold Glove Awardに相応しくないのかと聞かれると、明確にノーだ。サーカスプレーだけが持てはやされる風潮にはウンザリするが、Iglesiasについてはリズムの取り方やハンドリングの柔らかさなど基本的な部分も素晴らしい。もちろん2013シーズンは守備571.2イニングに留まっているので、今回最終の3人にすら残らなかった事に異論はないが。彼の技術とゲームでの貢献度(DRS)はイコールで結べないという事が、この件についての象徴的なエピソードと言えるかもしれない。

また、John Dewanらも認めるとおり、依然としてDRSはパーフェクトではない。2012シーズンでは大きなシフトに対する欠陥を示してシーズン中に改正された事は記憶に新しい。スカウティングの発達した昨今では細かいシフトを敷いて対応するチームも多く、それがDRSの根幹をなし、評価の大きなウエイトを占めるPLUS/MINUSに影響を与えている可能性も否めない。そうであれば、もはや個人単位だけではなく、チーム単位での仕事をも含んだスタッツとも言えるだろう。そういった側面を持つDRSを大きく取り上げ、ポリシーの違うGold Glove Awardの選考に物申すなど、私には到底できない。もちろん、DRSやUZRは好きなスタッツ(DRSの内訳を見たいがためにBill James Onlineに金を払っているぐらいだ)だし、貢献度と言う点で大いに参考としている。しかし個人技としての技術的拙攻の話は、また別の次元にあるのではないかというのが私の主張だ。

なんにせよ、Gold Glove Awardは技術を吟味する楽しみを与えてくれるのだから、それを自らスポイルするようなマネはしたくないものだ。

・Arizona Fall League
17試合を消化した時点での成績は以下の通り。

・Lane Adams : 9G 32AB .063/.118/.063 13SO 2BB 0XBH
・Jorge Bonifacio : 11G 39AB .256/.286/.359 6SO 0BB 4XBH
・Orlando Calixte : 8G 30AB .200/.226/.267 9SO 1BB 1XBH
・Cheslor Cuthbert : 4G 35AB .200/.216/.343 5SO 1BB 1HR 3XBH

・Jason Adam : 4G 4GS 15.0IP 12SO 3BB 2HR 6.00ERA 1.33WHIP
・Noel Arguelles : 5G 6.2IP 2SO 6BB 0HR 6.75ERA 1.95WHIP
・Angel Baez : 4G 7.2IP 14SO 5BB 3HR 9.39ERA 2.09WHIP

非常に景気の悪い数字が並ぶが、中でもNoel Arguellesはラストチャンスとも言えるこのAFLで結果を残せずにいる。キューバから来た当初にプラス評価を得ていたファストボールは、肩の手術の影響で平凡なものに成り下がっているので相当苦しい。Jason Adamは4IP 2H 1R 4SO 1BBと初登板となった10/21のゲームでは結果を残したが、2戦目の10/26には4IPで6失点という散々な結果となった。 打者に目を向けても、低調な数字ばかり。4選手で136AB 4BB/33SOという悪い冗談のような成績。Royalsの選手らしくもあるが、やはりこのアグレッシブすぎるチーム哲学には閉口せざるを得ない。Fall Stars GameにはJorge Bonifacioがチームから唯一選出されたが、そこで存在感を示して欲しいものだ。

その他のOffseason LeaguesではVWLに参加しているPaulo Orlandoが好調。
Paulo Orlando: 13試合52ABで.327/.386/.481 8SO 4BB 2HR 4XBH

チームの主力ではSalvador Perez, Mike Moustakasがベネズエラのウィンターリーグに参加する見込み。バッティングコーチのPedro Grifolが監督を務めるCardenales de Lara(VWL)は、現在10勝6敗でリーグ3位となっている。

・Billy Butlerの去就について
少々遅い反応になるが、ESPN Buster Olneyのツイートから浮上した話題について。
結論から言うと、無い話ではないということ。そもそもGMのDayton Mooreは全ての選手に対して、十分な見返りが得られるのなら考慮する必要があると語っているので、Butlerも例外ではないだろう。ただし、この件でMooreの考える"十分な見返り"が何を意味するかは難しい。今オフに打てる野手を一人補強する事は規定路線だが、Butlerを失う事になれば話は変わってくる。現在のマイナーに準備の整っている野手はおらず(Jorge Bonifacioは2015シーズンだとJJ Picollはコメントしている)、内部からの昇格は見込めない。MLBに対して準備の整っているプロスペクト野手(2B or RF)との交換が見込めるのならサラリーダンプにもなるし悪くはないのかもしれないが、シルバースラッガー賞を獲得した2012シーズンより成績を落としたとはいえ、キャリア7シーズンで.298/.364/.459 118HRの選手を手放せば、リーグに11位に終わった得点力(648R 4.00R/G)へのダメージが懸念される。

現時点でButlerに対しMarinersとOriolesが興味を示していると言われているが、O'sで言えばJonathan Schoopがポジション(2B)も含め、準備の整ったプロスペクトという条件に該当するだろう。M'sに目を向けるとプロスペクトではないがDustin Ackleyも候補になりえるかもしれない。Ackleyは2013シーズンが5年契約の最終年で、2014シーズンはオプションとなっているものの、サービスタイムは1.105でFAまではまだ時間が残っている。とはいえ、両者とも決定的な候補にはなり得ないだろうし、2014はチームが(GMDMがと言い換えてもいい)勝負を掛けるシーズンなので、噂どまりと考えるのが無難だろう。

付け加えるとプロスペクト投手は、メインターゲットではないだろう。昨オフにJames Paxtonと関連付けられたが、その時とは状況が違ってきている。確かにErvin Santanaが抜ける事になれば、ローテ投手の補強は必須だが、Dayton Mooreはバウンスバックの見込めるベテラン投手の獲得に動く事を示唆しているので、これも可能性は低いと見る。

ButlerついてはKC StarのBob Dutton含め様々な意見が出ていたが、Olneyのツイート前日にRoyals ReviewにアップされていたJeff Zimmermanによる考察が最も興味深かったのでリンクしておく。
Link - Keys to the Royals Off-Season: Trade Off the Fat - Royals Review

・コーチ人事
個人的な理由で休職中のChino Cadahiに変わり、2009-2010(途中解任)に掛けてMarinersで監督を務めたDon Wakamatsuをベンチコーチとして招聘。また、Omaha(AAA)で監督を務めていたMike JirscheleもMLB担当コーチとして新たに契約を結んでいる。

・調停資格保有者リスト
MLBTRによると今オフの調停有資格選手は12名。Eric Hosmerもスーパー2となり調停権を得ている。MLBTRの試算ではChris Getz, Luis Mendoza, Brett Hayesの3選手を除いたサラリー合計は$24.35mとなっており、すでに契約のある選手(Shiledsのオプションも行使したとして)を含めた総額は約$65mとなる見込み。Dayton Mooreによると、2014シーズンのペイロールは2013並みの$82mとされている。

BloombergがMLBチームの資産価値を発表
これによると、Royalsの資産価値は全30チーム中29位となっている。
Revenue sharing(利益分配)で得た金額は$36mとなっており、最も多くの金額を得た事になる。
今回試算された価値はトップのYankeesに比べ1/6とのこと。

No comments on "Royals Note 10/30/2013"

Post a Comment