金本が去り、藤川 球児も甲子園を後にする。鳥谷の去就は不明だし、平野の残留も考えにくい。
大枚を叩いて獲得した城島も引退を決めた。阪神タイガースの幸せな10年間のサイクルは、いよいよ終わろうとしている。ファンは来期以降のチームで若手の起用を望むだろうが、球団としては安易な若手登用で何も残らなかった1980年代後半~1990年代(あの素晴らしい1992年は別として)を繰り返したくはないだろう。幸いな事に、先発投手陣はまだ力を保っているので、的確な補強をすれば彼らが健在のうちに選手層を厚くする事も不可能ではない。
しかし、いくらなんでも西岡 剛に年間4億円を費やそうとする事は愚かだとしか言い様がない。
ご存知の通り、Twinsでの西岡のプレーは悲惨なものだったし、2010年に千葉ロッテで残した様な成績も期待しないほうが良いだろう。誤解して欲しくないのだが、西岡がまったく戦力にならないと言っている訳ではない。少なくとも彼が加わる事で鳥谷と平野が抜けても二遊間の層はある程度のレベルを維持できるし、残留なら厚みを加えることが出来る。打撃では低反発球時代が続くとしても.280/.340/.390程度の成績なら充分期待できるだろう。しかし西岡は阿部 慎之助(2012 年俸4億円)のような決定的な選手ではない。せいぜい1億5000万円+αがいいところだろう。
鳥谷が残ればサード西岡?
冗談はやめてくれ。彼はミドルインフィールダーだ。コーナーに置いたからと言ってHRが打てるようになるわけでもあるまい。サードが手薄ならコーナーインフィールダーをベンチに加えれば良い。もう20年も続けている馬鹿げた「代打の神様」の枠を潰せば造作もないだろう。
残念な事に、阪神がこういう補強をするのは近年のトレンドになっているし、球団がタイガースというチームの商品価値に気がついてから、もっと具体的に言うと、開幕前に一斉にシーズンのチケットを売り出すようになって以降は特に顕著だ。冷静に考えれば賢いとはいえないような補強で新しいシーズンに向けて話題を作り、スポーツ紙(彼らはタイガースと一心同体だ)が期待を煽る記事を書く。春になるとチケットは飛ぶように売れ、300万人の動員を確かなものにしてくれる。そしてファンは阪神電車に乗って甲子園球場へ向かう。この構図をいつまで維持できるのかは知らないが、今のところは上手く行っている。阪神球団にとってはTwinsで酷い成績を残したリードオフヒッターに4億円を費やしたりするのも、話題作りの一つとしては安いものなのだろう。
結局、阪神タイガースはこの最低のシーズンの後に契約が出来るのなら、ネームバリューさえあれば、誰でも良かったのだ。ポジションや選手のタイプなどは問題ではない。彼らにとって重要なのは(恐ろしい事にチームの未来よりも)、より多くのチケットを開幕前に売り捌くことだ。別に赤字に転落しても良いと言っている訳ではない。サントリータイガースなどまっぴらごめんだ。しかし、いずれ破綻するのが目に見えているやり方を支持することは出来ない。もっと健全にチームを強化しようと言っているだけだ。そして、自分たちがドラフトで指名した選手達が少しのネームバリューも持たないという事実を、球団はしっかりと見つめ直すべきだ。

よくできた記事で読みやすくて、面白かったです!これからも がんばってください!
ReplyDeleteありがとうございます。補欠なので不定期更新になりますが、今後ともよろしくお願いします。
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