※THE FIELDING BIBLE AWARDとは?※
<過去の受賞者>
2006/O.Hudson 2007/A.Hill 2008/B.Phillips 2009/A.Hill 2010/C.Utley 2011/D.Pedroia
2011年はBOSのPedroiaが得票ポイント97(1位評価7名、2位評価3名)と圧倒的な支持を得て受賞。2位のZobristとの差は21ポイントにも及んだ。一方で、2010年受賞のUtleyは6位(得票ポイント50)と順位を下げ、今年も怪我の影響で大きく出遅れたため受賞は絶望的。
<2012FBAを占う 2B編>
今回もDRS上位を中心に選手をピックアップしてみた。
大幅に増えたシフトの影響などで、+/-での守備範囲の評価が難しくなるが、シーズン終了後にどのような結果が出るか楽しみである。
Darwin Barney (CHC) DRS21/Inn677.1
2011 DRS1/Inn1110.1
昨年Ugglaの連続試合安打を止めた素晴らしいプレーも印象に新しいCHCのセカンドベースマン。
2011年のDRS1から大幅に数字を上げてきた。レンジは左右に広がりを見せ、特にセカンドベース方向は昨年の-3から+9と大きく改善。 一塁方向への守備範囲は昨年から引き続き今年も素晴らしい。また、レンジが広くなった事に伴いゴロの処理も大幅に増えている。ただし、全てが順調とはいかず正面の打球処理は今のところ平均を下回っている。今期はGFPを大幅に増やし(2011/47、2012/36) GFP/DMEも4と高水準。昨年課題とされていたダブルプレーに対しても向上の兆しを見せるが、コンビを組むCastroが足を引っ張っているので、CHCの二遊間の収支は相変わらずマイナス。
Kelly Johnson (TOR) DRS10/Inn666.2
2009-2011 DRS-1(AvgDRS-.03)・Inn/Avg1050
ARI時代に守備を疑問視されてTORへトレードされたK.JohnsonだがDRS10と好成績を残している。トータルでは平均を下回っていたレンジが改善されGBの処理も大幅増。特に一二塁間へは強さを見せている。しかし、正面に対しては昨年同様平均をやや下回る水準。ダブルプレーには強く、過去3年でピボットマンとしてMLB7位、ダブルプレー成功率では6位、ダブルプレーのRSは+3と非常に高水準(MLB2位)。今年もここまで好成績を残している。
Alexi Casilla (MIN) DRS10/Inn436.0
2009-2011(2B) DRS-11(AvgDRS-3.6)・Inn/Avg400
イニング数が少ないながらも昨年(2B・Inn/470)のDRS1から向上の兆しを見せている。
機動力のある選手で、レンジはキャリアを通じて一二塁間に広く、今年もハイレベル。セカンドベース方向へは難を見せていたが、ここ数年で平均レベルまで改善されてきている。肩の強さで補うというよりもポジショニングを改善することが課題か。ゴロの処理にも今のところは強さを発揮している。ダブルプレーに対する処理も改善の兆しを見せており、rGDP(ダブルプレーのRuns Saved)も+2としている(昨年はピボットのランク20,ダブルプレーの成功率ランク11)。2B以外にもSS,3Bもこなせるが、数字はそれほど高くはない。まずは1000イニング以上守ってどのような結果を残せるか注目したい。
Brandon Phillips (CIN) DRS8/Inn662.2
2009-2011 DRS18(AvgDRS6)・Inn/Avg1322
複数年に渡り安定して高い水準をキープしている身体能力の高い選手。
特徴はセカンドベース方向への打球に対する強さ(10年間の平均+6)。今年もここまで+10と申し分ない数字。一二塁間に対する処理はキャリアを通じて平均かそれ以下でポジショニングを改善しなければならないとの指摘もある。好プレーとミスプレーの比率は常に素晴らしい成績を残している。ダブルプレーに関してはピボット、成功率ともに平均を下回る(過去3年のrGDP-2)。2008年には1237.2イニングでDRS13を記録(キャリアハイ)してFBA受賞。
Robinson Cano (NYY) DRS9/Inn725.0
2009-2011 DRS17(AvgDRS5.6)・Inn/Avg1377
2010年のゴールドグラブ受賞者。
過去3年のDRSは0,16,1で、キャリアを通じて見ても成績に波があるタイプ。
今年は良いほうの波が来たのかもしれない。セカンドベース方向へ強いのは昨年から変わらず、Teixeiraに依存していた一二塁間に対しても+4と改善が見える。ただし正面に対してはキャリアを通じて平均的かそれ以下。ゴロに対する処理は+12と大幅に向上している。GFP/DMEの比率が悪いのは例年通り。ダブルプレーに対してはここまで平均と強みを見せるには至ってない。強肩のプレーヤーだが、意外にもピボットは苦手としている。その理由には落球が多いことが挙げられている。
Ian Kinsler (TEX) DRS-2/Inn687.0
2009-2011 DRS47(AvgDRS15.6)・Inn/Avg1114
2009年以来安定して高いレベルの成績を出してきたが、今年は-2と平均以下に留まっている。
広かったレンジは左右、正面共に平均よりやや上のレベルに収まり、それに伴ってかゴロ処理も昨年の+13から+1へ。さらにはフライボールに対する成績は-4とネガティブな要素もある。GFP/DMEの比率もマイナス評価。しかし過去3年間でrGDP5(二塁手1位)を記録したダブルプレーに関しては、何も問題は無い(昨年はダブルプレー成功率2位、ピボット7位、rGDP1位)。この3年間で最高のDRS47を記録した名手だが、どこまで巻き返せるか。
Jason Kipnis (CLE) DRS6/Inn737.0
2011 DRS-2/Inn305.0
昨年デビューを果たしたCLEのKipnisがDRS6と好成績を残している。
この2年間で見てみると左右のレンジはセカンドベース方向にやや強いところを見せるが、ほぼ平均レベル。正面の打球処理に対しては昨年から好調な数字をキープ。ダブルプレーに関してはここまでは平均レベルの二塁手となっている。ゴロやフライ、ハーフライナー等の処理には昨年よりも向上が見えるのは頼もしい。フルシーズン一年目だが、この成績が維持できれば素晴らしい。
Dustin Pedroia (BOS) DRS4/Inn659.2
2009-2011 DRS37(AvgDRS12.3)・Inn/Avg1135
昨年のフィールディングバイブルアワードとゴールドグラブの受賞者。
昨年良かったセカンドベース方向へのレンジが極端に悪化(+7→-6)しているのは気になるところ。ただしキャリアを通じてみればセカンドベース周辺は平均レベル。Pedroiaの特徴は一二塁間へ強いところだろう。今年も変わらず強さを見せている。心配なのはセカンドベース方向に対するレンジの悪化、怪我の影響などが重なりゴロ処理の数値を大幅に落としているところだ(+23→+1)。3年間のrGDP5位のダブルプレー処理は今年も良い成績。また、GFP/DMEが良好なのも例年通り。今年もここまで平均以上の守備を見せてはいるが、今後は指の怪我の回復具合が気になるところだ。
Dustin Ackley (SEA) DRS7/Inn673.2
2011 DRS10/Inn741.0
昨年イニングが少ないながらも好成績を残したAckleyが今年も結果を残しつつある。
左右のレンジは昨年に比べると物足りないが、一二塁間への強さは今年も健在。フライボールの処理も-2から+2と向上している。ダブルプレーは昨年同様ポジティブな数字。2011年はダブルプレーの成功率はまずまずだが、ピボットは苦手にしていた。今後の課題はポジショニングを含め、セカンドベース周辺でのプレーの質を上げることか。
その他では2度の受賞暦を誇るA.Hillは2010年以降、左右のレンジは相変わらず素晴らしいが、正面の打球に対して難を見せゴロ処理の数字も大幅に落としている。Utleyは冒頭にも書いたとおり怪我で大きく出遅れており、今期も69イニングしか守備につけていない。昨年素晴らしいレンジを見せたLAAのKendrickはここまでは守備範囲を平均レベルまで下げているものの、GFP/DMEの比率は3と非常に素晴らしい。また堅実な守備を見せ続けているLADのM.Ellisなども、FBAの候補に挙がってくるような活躍が期待される。
THE FIELDING BIBLE AWARDSを占う 2B編
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