オープニングデイロスター



特別な催しが行われる日の朝は、緊張感とリラックスした空気が同居する何ともいえない雰囲気がある。
スポーツが得意だった人には運動会の日の朝の雰囲気と言えば伝わるだろうか。楽器の演奏が得意な人には音楽会の朝を思い出してもらおう。長い時間を掛けて練習した成果を披露する朝に、決まってやってくる"始まるまえの静かなとき"の雰囲気をこの記事のトップに貼り付けた写真は思い起こさせる。

・Kansas City Royals Opening Day Roster

C: Salvador Perez, Erik Kratz

IF: Mike Moustakas, Alcides Escobar, Omar Infante, Christian Colon, 
    Eric Hosmer, Kendrys Morales

OF: Paulo Orlando, Alex Gordon, Jarrod Dyson, Lorenzo Cain, Alex Rios

SP: Yordano Ventura, Danny Duffy, Edinson Volquez, Jason Vargas, Jeremy Guthrie

RP: Greg Holland, Wade Davis, Kelvin Herrera, Jason Frasor, Chris Young, 
     Ryan Madson, Franklin Morales

新たに5年$23MM(クラブオプション2年付き/総額$47MM)の契約を結んだYordano Venturaは"ACE"という、からかい混じりのニックネームを本物にしたいシーズン。1973年、23歳189日でオープニングデイスターターを務めたSteve Busbyには及ばないが、23歳307日での開幕マウンドはチーム史上2番目の若さ。James Shieldsの抜けたローテーションにはEdison Volquezが新たに加わっている。

MLBレベルでは2011シーズン以降登板できていないRyan Madsonがブルペン最後のスポットを獲得。そのRyan Madsonに加えChris Young, Franklin Moralesと新顔3人がロスター入り。Tim Collinsは残念ながらトミー・ジョン手術でシーズン全休が決定。昨シーズンの開幕前にトミー・ジョン手術を受けリハビリを続けるLuke HochevarはDLスタート。スプリングトレーニングでインパクトを残したBrian Flynn, ウェーバーを通過して3Aに移動したLouis Colemanあたりが当面のデプスとなる。

Kendrys Moralesを加えた内野陣。2015シーズン終了後に手術を受ける可能性を示唆したOmar Infanteの肘の状態は懸念材料で、春のゲームで見せたダブルプレイのスローイングも弱々しい。Omar Infanteの状況次第ではChristian Colonのプレータイムが増えるかもしれない。バックアップキャッチャーは移籍2シーズン目となるEric Kratzが務める。Salvador Perezは古傷の膝を悪化させないため、DHでの起用も増えそうだ。

リーグ屈指の守備力を誇る外野陣にはAlex Riosが加入。指の怪我の状態は良いようで、高いレベルでの貢献に自信を見せている。Paulo Orlandoは9シーズンのマイナー生活を経て、ついにキャリア初のアクティブロスター入り。陸上競技のトラックレースの経験を活かしたベースランニングと、3ポジションを高いレベルでこなせる外野守備はチームにフィットする。吉報を受け婦人に電話で報告した際には涙を見せていたという。今、チームの中で"始まるまえの静かなとき"を最も噛みしめているのはPaulo Orlandoかもしれない。

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